樹との出逢い
『わがふるさと天栄村での樹との出逢い』より
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三 永源寺の樫の木 【飯豊】
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四 珍木サイカチ 【飯豊】
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(12/02)
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七 吉祥院のしだれ桜 【中屋敷】
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【2024/05/20 07:55 】
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四十六 御鍋神社のサワラの木 【二岐】
福島交通バス須賀川~二岐線の終点、秘湯二岐温泉から二岐川沿いに林道を約3キロメートルほど行ったところに御鍋神社がある。
今から約1000年前、平安時代の中頃、戦いに敗れた平将門の妻、桔梗姫とその一族郎党が追っ手を逃れ、ひそかにこの地に隠れ住んだ。
桔梗姫は将門の一子を生み、一族は大喜び。
しかし、残党狩りは厳しく、姫ら一行は鍋(鼎)のみを残し、姿を消したという。
この悲しい境遇に同情した地元の人たちが神社を建立し、残していった鍋を御神体として祀って以来、御鍋神社とよばれるようになった。
この鍋を女性が頭にかぶると婦人病が治ると伝えられ、また二岐山一帯に桔梗の花が咲かないのは、桔梗姫にわびているので咲かないそうだ。
ここ二岐地区では5月の節句には幟(のぼり)をたてず、またにわとりも飼っていなかったという。
これは人目をしのんで落人たちが人里離れたこの地でひっそりと暮らしていた証であろう。
このような由来のある神社の両脇に、狛犬の意味も含んでいるのか、天を突くように堂々と2本のサワラの木がそびえている。
樹高約28㍍、目通りは向かって右側が3.5㍍、左側が3.7㍍、推定樹齢500年、昭和58年2月県緑の文化財に指定、第212号に登録された貴重なサワラである。
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【2009/08/11 14:56 】
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湯本
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四十五 二岐の栃の木 【二岐】
二岐地区は標高800㍍地帯で原生林がうっ蒼と茂り、真夏でも暑さを知らぬ程涼しく感じられ、山間の秘湯でもある。
渓流「二岐川」に沿って、「コンコン」と豊富に湧き出ている岩風呂、露天風呂は女性特有の泉、婦人達に効能あってか子宝にも恵まれ名湯である。
栃の木は佐藤さん所有であるが、急斜面に樹生し原生林を思わせ根本には、湯前八幡社が祀られている。
樹の目通りは4.1㍍、樹高約25㍍、樹冠は大きく枝を広げ、道路までも覆って緑の豊かさがたっぷりと感じられ、散歩中の湯治客が、大樹に向かって深呼吸をする姿も見られる
。
朝夕、蝉「カナカナ」の鳴き声が一層涼しさを感じさせ、人の心を和ませてくれる。
昭和45年7月18日には皇族高松宮殿下も当地温泉と雄大な資源を観察され、環境と閑居「アスナロ室」に満足なされたという。
特に自然の露天風呂に感銘し色紙に、『天栄之湯村自然之楽園』と『落款(らっかん)』までも記され、玄関にかけられている。
栃の木を大切に保存し、後世に引き継ぎたいと佐藤さんは話してくれた。
【2009/07/12 10:07 】
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湯本
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四十四 ナンマツの松 【湯本・上長沼沢】
俗称ナンマツの松は、湯本保育所西側、国道118号沿いの落葉樹の中に凛々とそびえている。
降り積もった雪の白さのためか、松葉は一層美しく、樹冠は路上まで覆って色鮮やかである。
このナンマツ(ナンは難所?マツは末端?)の松は二代目の松といわれ、目通り0.8㍍、樹高約20㍍、推定樹齢120年といわれ、針葉樹の少ない湯本地区では珍木である。
この松には次のような昔話がある。その昔、この松の近くに大蛇が住み、たびたび姿を現し地元民に恐れられていた。
明治の初めに落雷があり、七日七夜燃え続け、4㌔㍍先にまで悪臭が漂い、不思議に思った村人が鎮火後現場に行ってみると、灰の中からマグロの骨のような太い骨があった。
それは大蛇の骨で、神様が落雷させ、退治してくれたのだと村人たちは喜んだという。
この二代目の松は後世に残したい、いわれのある松だと、近くに住む小山さんは話してくれた。
【2009/06/26 13:32 】
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湯本
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四十三 温泉八幡神社の大杉 【湯本】
温泉八幡神社は、岩瀬湯本温泉湯口屋旅館の右脇を入った小高い山に祀られている。
境内は杉をはじめとする大木がうっ蒼と茂っているせいか、昼なお暗い。そんな中で、石段を登りつめた右側にひときわ高くそびえ立つ大杉がある。
樹高約三十八㍍、目通り5.9㍍、樹齢推定640年、こけむした幹、威厳に満ちた枝ぶりは神々しいばかりである。
昭和58年2月県緑の文化財第214号に登録された重要な名木である。
言い伝えでは、この八幡神社は京都の石清水八幡宮より勧請したと云われ、以来鎮守として信仰されてきた。
昔、子供たちが神社のそうじをした後「カッポ虫」を取り馬に食べさせたりして、おてんばと言われたが、母親にほめられたと近所に住む星さんは懐かしそうに語ってくれた。
【2009/06/12 14:18 】
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湯本
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四十二 馬頭観音様の大杉 【湯本】
湯本の観音様の大杉は、湯本温泉の宿場から歩いて約5分、満願寺境内の所が、参道入口となっている。
石の階段を登ると右側にうっ蒼と繁り、そびえて天を仰ぎみて、近郷近在ではまれれにみる程の巨木です。
数百年の歳月を雨風雪に耐えながら、お堂を守り集落の住民を守ってくれている。
この観音様は嵯峨天皇(809年~833年)の御代、弘法大師が布教のためこの地を巡錫しその折り、大槻集落の斧切り沢山の中から霊木(槻木)を見つけて、三体の観音様を刻み、湯本には馬頭観世音菩薩、竜生には聖観世音菩薩、会津下郷町の小野観世音菩薩像を造ったと伝えられている。
お堂には礼拝をなすと心も冷静となり、お堂内から静かに流れ聞こえてくる「和讃」は正に感慨無量である。
先祖から代々傳(つた)わり巨木は神々しく、最近は都会からも参詣に訪れる若い人達も、これはと言っての驚喜の姿も見られ天を仰いでいた。
近所に住む佐藤さんは天然記念物の枯れ防止のため道徳を重んじ掃除を行っていた。
大杉は目通り4.06六㍍、樹高約34㍍で、辺りの杉を見下ろし守っているようである。
昭和58年2月には県緑の文化財として、第224号に登録され、貴重な文化財である。
【2009/05/28 10:17 】
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湯本
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