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【2024/05/20 09:02 】 |
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四十七の一 楠(くすのき) 【郷戸】
47.jpg 福島交通の竜生行きのバスで郷戸の八幡前停留所で下車すると若宮八幡神社の参道入口となっている。

入口から神社を眺めると、境内はひっそりと静まり返っていた。

おもむろに境内を歩むと、古樹(神木)がうっ蒼と茂って、日中でも薄暗くなっている。

小さなため息をつくと小小鳥たちのピーピーという鳴声が聞こえて、神社の威厳も和らげてあたりの散歩ができる。

 神社の右側には、神木樅の木があたかも天を覆うように樹高約32メートルにも伸び正に神々しい。

この樅の木は、昭和58年2月に県の緑の文化第226号に指定、登録された貴重な木である。

 樟(くすのき)は、樅の木の東部(神官宅の裏手)にそびえて、目通2㍍40㌢、樹高約20㍍、今も意気揚々として成長をつづけている。

 伝えによるとは、樟は暖かい地方に多く植樹されているといわれ、我が村は雪国に等しい位に寒く、この地域に植樹されていることは珍しく思います。

樟は、暖かい土地で「ショウノウ」を採取し、大切な衣類を害虫から守る原点「しょうのう」の樹として知られる。

何百年もの長い歳月を経て風雪にも耐えてきた樹は、貫禄十分昔の人が、後世のために植樹されたものと感じ古人たちの優しい気持ちがしのばれる。

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【2009/11/25 11:26 】 | 牧本| comment(0)| trackback()
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三十九 壇根(だんね)のナラの木 【八十内】
39.jpg 牧之内八十内から500㍍程鳳坂峠へ向うと食堂がある。その広場には、大木が直立しており誰が植えたかわからないが、かなりの古木だ。

 昔、この付近一帯は湿地で盛土をしてナラの木を植樹し壇の根と呼んでいた。

 この巨木は、根回り6㍍、目通り3㍍で樹齢300年以上の古木である。

 八十内及び竜生は馬産地で、馬は農家にとって半身上といわれ、事のほか、馬を大切にし田植えが終わると、此のナラの木に注連縄(しめなわ)を張りオイノ祭りを行った。

 この祭りは赤飯やボタ餅を供え、狼が出没しても人馬に被害を与えないようにと青年達が祈願をした。

 天栄金山には沼ヶ平という草原地帯があり、初夏には馬匹を放牧し秋になると迎えに行く。馬は丸々と肥り立派に成長し、正に時の名将熊谷直実氏の愛馬の出身地であることがうかがわれる。

 現今に至ってはオイノ祭りも廃止され、心なしかナラの老木が一本寂しそうに立っている。


【2009/03/05 11:41 】 | 牧本| comment(0)| trackback()
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三十八 竜生聖観音堂の檜(ひのき) 【竜生】
38.jpg 竜生聖観音堂は、福島交通の須賀川~竜生線のバスの終点、竜生停留所から歩いてほどなくのところにある。

 参道から山門をくぐると正面に観音堂が見えてくる。境内はひっそりと静まり返り、向かって左側には檜が仁王様のごとくそびえ立ち、根元から約6㍍の部分で枝が八岐に分かれ、威勢よく天を覆っている。

 この巨木をよく観察すると、幹の部分が空洞となり子どもたちが隠れて遊ぶのに最適である。昔、雷が何回も落ち、それがもとで腐食が進み空洞となったのである。

 しかし、枯れることもなく、長い年月を風雪に耐えてきた神木である。樹齢800年、目通り7㍍、樹高約25㍍、昭和58年2月県緑の文化財第216号に登録されている。

 その昔、八幡太郎義家公の乗馬「薄墨号」や熊谷直実公の乗馬「権太栗毛」もこの地で育てられたといわれている。
【2009/02/25 10:06 】 | 牧本| comment(0)| trackback()
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三十七 珍木カリンの木 【惣五郎内】
37-1.jpg 惣五郎内地区の大須賀さん宅にあるカリンの木は、村内で初めて植えられたと言われ、その昔、大須賀六右衛門という人が中国に渡り、カリンの木に目をつけ、先見の明があってか輸入し、惣五郎内へ移植した元祖であると伝えられている。

 カリンの木は一見してマルメロにも似て、樹皮はすべすべしてサルスベリの木にも似ている。

 5月初旬頃には、桃の花のようにピンク色の可憐な花を咲かせて花びらは優しく、実に美しい。10月中旬頃にはマルメロのような果実を付けます。

 昔、医者が少なく、農家では少々の病では医者に行くことも出来きなかった。カリンの果実は焼酎漬けやカリン酒として、軽いセキ止めやゼンソクなどの持病で悩む人に良く効くともてはやされた。
37-2.jpg
また、漢方薬として用いたり、六右衛門さんは自ら試食してから、子供や孫に与えたと云われている。

 ここ惣五郎内では積雪のためか育ちが容易ではなく、最初は防寒設備などで悩んだが、今で樹齢約160年で、樹高8㍍、目通り0.78㍍でまさしく珍木カリンの木である。

 近年は、当家に北海道からも購入者が訪れ、果実が付いたまま生花用としても愛用され、後にはカリン酒となる。
【2009/01/25 10:04 】 | 牧本| comment(0)| trackback()
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三十六 圓福寺のしだれ桜 【矢中】
36.jpg 圓福寺のしだれ桜は福島交通竜生行、八幡前バス停留所から東へ徒歩で約5分の道路脇に矢中菩提寺山門が建っている後方東に桜が見える。

 本寺は県内百八地蔵尊霊場めぐりの一寺に数えられる幽玄な寺で、真言宗智山派那智山不動院圓福寺(皆川住職)と称し、寺は高台に位置している。東方には、山門から眺められたしだれ桜が、樹冠を大きく広げ傘状な枝ぶりは見事である。

 桜は推定樹齢250年~300年と思われ、四季折々の樹様を見せてくれる。目通り2.3㍍、樹高11㍍位で、地上2.5㍍の所から三つ又に分かれ、太い枝が均整良く垂れ下がっている。老樹が、満開に花を咲かすとそれは正に豪華絢爛、言葉では言い表せないほど美しく優雅で、通行人も思わず足を止めて景観を楽しんでいる。

 昔の人はこの桜の花を咲くのを見ながら種蒔き準備を進めたので、今でも一部の人は種蒔き桜と呼んでいる。
【2008/12/24 09:18 】 | 牧本| comment(0)| trackback()
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